ホームページを開設してから、慢性的な頭痛や不眠、精神的ストレスを訴えて来院される方が増えています。
多くの方は、市販薬を飲み続けたり、心療内科で処方された薬を服用されても効果がなくて、鍼灸に期待を持って来院されます。
私は西洋医学を否定しません。しかし、安易に患者様の訴え通りに対症療法としての鎮痛薬、睡眠薬、抗うつ剤を処方されているように感じられるケースもあります。漢方薬も、本来は望・聞・問・切の四診法で証を立てて処方されるべきものですが、製薬会社が出している漢方薬を脈も診ないで処方されている患者様もいらっしゃいます。
鍼灸師の中には、患者様の悩みを聞いてアドバイスすることをカウンセリングと思っておられる方がいらっしゃるようです。「独自のカウンセリング技法と鍼灸治療を組み合わせて・・・・・」とか「うつ病は気血の調整をするだけで治せます」というような研究会の案内を頂いたこともあります。。「お医者様から処方された薬は全部やめて、鍼灸だけで治しましょう」と言われたという話をときどき耳にしますが、私はとても危険だと思います。
私は、鍼灸治療によって抗うつ薬の副作用による緊張の緩和や、東洋医学的なアプローチによる脳内物質のバランス調整、精神科治療の補助・補完のお手伝いができればと思っています。そして、お医者様から処方されているお薬を一つずつでも減らせればと思っています。
鎮痛薬は依存性が強く、薬が切れてくると痛みが生じ、だんだん量が増えたり、より 強い薬が必要になるケースも多いので「三カ月飲まないという意思があれば治せると思いますよ。痛くなったらお薬を飲む前に鍼灸治療を受けて下さい」とお話しています。